2015年2月6日金曜日

きょうのクロイワ 15 [高木肥子]  / 黒岩徳将


立春や狛犬に血の蘇る   高木肥子


立春という時期に、命あるものでなく、人工物である狛犬に惹かれる作者の目線に惹かれる。狛犬の厳しい目元を想像させると同時に、「蘇る」とあるので石の下部から狛犬の全身に血が通い始めるイメージが筆者の中に広がった。

かつては生きていたのだ、と思うと、冒頭で書いた人工物という淡白な形容では言い表せないのが狛犬なのかもしれないと思わせてくれる。


「藍」平成27年2月号より